LEVEL 10 ・ AI × Python / Lesson 25

AIにPythonを頼む

良いお願いの4つの要素と、穴埋めでお願い文を作る道具。返ってきたコードを検算する習慣も身につけます。

目安 20分 ・ インストール不要

このレッスンが終わったら

「AIには、やりたいこと・入力・出力・守ってほしいことを伝える。返ってきた結果は、必ず検算する」と言える。

STEP 1

できることを見る

ここまでで、Pythonのコードが「読める」ようになってきました。ここからは、Pythonを全部自分で書かなくてもいいという話です。ChatGPTなどのAIに頼めば、コードを書いてもらえます。

ただし、頼み方で、結果が大きく変わります。

これでは、AIは、ファイルの名前も、列の名前も、どう集計したいのかも、分かりません。想像で書いたコードは、動かないか、思っていたものと違います。

この、具体的な頼み方を、このレッスンで身につけます。

STEP 2

動かしてみる

上の「良い頼み方」で頼むと、AIから、次のようなコードが返ってきます。実際に、動かしてみましょう。

AIが書いてくれたコード(例)pandas・サンプルファイル付き
Ctrl / ⌘ + Enter でも実行

この欄では、サンプルファイルが使えます。実行のたびに、ファイルは最初の状態に戻ります。

結果
▶ 実行を押すと、ここに結果が出ます

LEVEL 7 で学んだことの組み合わせなので、もう読めるはずです。あなたが書かなくても、頼み方さえ良ければ、AIがここまで書いてくれます。

STEP 3

1行ずつ読む

良い頼み方には、4つの要素があります。

AIへのお願いの、4つの要素
① やりたいこと何をしたいのか(目的)。例:部署ごとの売上の合計を、Excelに保存したい
② 入力ファイル名、シート名、列名、データの例(2〜3行)。AIが、データの形を想像しなくて済む
③ 出力結果を、どんな形で、どこに保存したいか。例:summary.xlsx に、2列で
④ 守ってほしいこと元のファイルは書き換えない、日本語のコメントを付ける、pandas を使う、など

日本語にすると

AIは、あなたの会社のファイルを見られません。だから、ファイルの「形」を、文章で伝えます。

特に大切なのは、②の「データの例」です。列名と、数行の例を伝えるだけで、間違いが大きく減ります。

STEP 4

1か所だけ変える

① お願い文を、穴埋めで作る。 下の道具を使うと、4つの要素を入れた、お願い文を作れます。中身を書き換えて、文章がどう変わるか、見てみましょう。

AIへのお願い文を、穴埋めで作る

⑥ 守ってほしいこと

できあがった文章

Pythonのコードを書いてください。私はプログラミング初心者です。

【やりたいこと】
部署ごとの売上の合計を出して、Excelに保存したい

【入力ファイル】
sales.xlsx(シート名:売上)
列名:日付, 担当, 部署, 商品, 金額
データの例(先頭の数行・架空の値):
2025-10-01, 田中, 営業, ノートPC, 120000
2025-10-02, 佐藤, 営業, モニター, 35000

【出力】
summary.xlsx に、「部署」「金額合計」の2列で保存

【守ってほしいこと】
- 元のファイルは、書き換えない(結果は新しいファイルに保存する)
- 初心者にも読めるよう、日本語のコメントを付ける
- 表の処理は、pandas を使う
- 結果を、print で画面にも表示する

② 追加でお願いする。 最初のコードを見てから、「10万円以上の行だけを、集計して」と、追加でお願いすると、AIは、次のようなコードに直してくれます。

追加のお願い後のコード(例)pandas・サンプルファイル付き
Ctrl / ⌘ + Enter でも実行

この欄では、サンプルファイルが使えます。実行のたびに、ファイルは最初の状態に戻ります。

結果
▶ 実行を押すと、ここに結果が出ます

直す場所は、「large = ...」の1行と、それを使う行だけです。少しずつ、追加で頼むほうが、間違いが起きにくくなります。

③ 結果を、検算する。 AIのコードは、必ず動くとは限らず、動いても合っているとは限りません。数字を確かめる習慣を付けましょう。

検算:全体の合計と、集計の合計が一致するかpandas・サンプルファイル付き
Ctrl / ⌘ + Enter でも実行

この欄では、サンプルファイルが使えます。実行のたびに、ファイルは最初の状態に戻ります。

結果
▶ 実行を押すと、ここに結果が出ます

2つの数字が一致していれば、集計から漏れた行が無い、と分かります。Excelで、元の表のSUMを出して、見比べるのも、おすすめです。

STEP 5

自分で書く

お題① 上の「追加のお願い後のコード」を参考に、「10万円以上」の行について、営業部の合計を表示してください。(360000)

お題①:10万円以上の、営業部の合計pandas・サンプルファイル付き
Ctrl / ⌘ + Enter でも実行

この欄では、サンプルファイルが使えます。実行のたびに、ファイルは最初の状態に戻ります。

結果
▶ 実行を押すと、ここに結果が出ます
ヒントを見る

large.groupby("部署")["金額"].sum() で部署別の合計を出し、["営業"] で営業部だけを取り出します。

答えの例を見る
import pandas as pd

df = pd.read_excel("sales.xlsx", sheet_name="売上")
large = df[df["金額"] >= 100000]
print(large.groupby("部署")["金額"].sum()["営業"])

お題②(考えてみよう) 次のお願いは、何が足りないでしょうか。

答えを見る
  • やりたいことが曖昧です。(何を、どうまとめるのか)
  • 入力が分かりません。(ファイル名、シート名、列名、データの例)
  • 出力が分かりません。(どんな形で、どこに保存するのか)
  • 守ってほしいことがありません。(元のファイルを書き換えない、など)

4つの要素を、上のビルダーで埋めると、AIが迷わなくなります。

STEP 6

仕事ならどう使う?